「Backup and Sync from Google」を使っていますか?
「Backup and Sync from Google」とは、 PCと「Google Drive」を同期させるデスクトップアプリです。
「Backup and Sync from Google」は、最大で3つのGoogleアカウントの「Google Drive」と同期できるようになっています。
(2017年10月のアップデートで最大3つの複数アカウントがサポートされました。)
3アカウントで同期すると、タスクバーは次のようになります。
4アカウント以上の「Google Drive」を持っている場合は、残念ながらどれか3つを選ぶ必要があります。
しかし、4つ以上の「Google Drive」も同期したいと思いませんか?
実は意外と簡単な方法で、4つ以上の「Google Drive」も同期できます。
例えば6つのアカウントを同期させると、タスクバーは次のようになります。
今回は、最大3アカウントまでのGoogleDriveを、より多くのアカウント (4アカウント以上) で同期させる方法をご紹介します。
- 前提条件
- 手順の概要
- 手順
- 注意点
- まとめ
前提条件
本記事の前提条件は、次のとおりです。
以降、次の想定でご説明します。
- 3つの「GoogleDrive」を同期させたWindowsアカウント(下図のUser A)をいつも使っている
- もう3つ追加で「GoogleDrive」を同期させたい
図示すると次のとおりです。
手順の概要
本記事では、「Backup and Sync from Google」アプリに3アカウントを追加し、「GoogleDrive」を3つ追加で同期させる手順をご説明します。
手順は次の3ステップです。
- 「Backup and Sync from Google」用のWindowsアカウント追加
いつものWindowsアカウント(下図のUser A)でPCにログインし、「Backup and Sync from Google」用のWindowsアカウント(下図のUser B)を追加する - 「Backup and Sync from Google」設定
追加したWindowsアカウント(下図のUser B)でPCにログインし、「Backup and Sync from Google」を設定する (最大3アカウント) - 「Backup and Sync from Google」起動バッチ作成
いつものWindowsアカウント(下図のUser A)でPCにログインし、「Backup and Sync from Google」の起動バッチを作って実行する
この手順を繰り返すことで、最大3アカウントずつ同期可能な「GoogleDrive」を増やせます。
※ただし後述のとおり増やしすぎは禁物です。
それでは1ステップずつ、詳しい手順をご説明します。
手順
それでは、「Backup and Sync from Google」アプリに3アカウントを追加し、「GoogleDrive」を3つ追加で同期させる手順を説明していきます。
1.「Backup and Sync from Google」用のWindowsアカウント追加
いつものWindowsアカウント(下図のUser A)でPCにログインし、「Backup and Sync from Google」用のWindowsアカウント(下図のUser B)を追加する手順をご説明します。
1-2. 「Backup and Sync from Google」用のWindowsアカウントを追加する
次に「Backup and Sync from Google」用のWindowsアカウントを追加します。
- コントロールパネルを開き、「アカウント」(赤枠)をクリックします。
- 左側のメニュー項目から「家族とその他のユーザー」を選び、「+」(その他のユーザーをこのPCに追加)のボタン(赤枠)を押します。
- 「Microsoft アカウント」ダイアログが表示されます。「このユーザーのサインイン上方がありません」(赤枠)をクリックします。
- 「Microsoft アカウントを持たないユーザーを追加する」(赤枠)をクリックします。
- ユーザ名、パスワード等(赤枠)を設定します。終わったら「次へ」ボタンを押します。
- 「家族とその他のユーザー」画面に戻り、「ローカルアカウント」(赤枠)が追加されています。
- (ご参考: この項目):「ローカルアカウント」をクリックして「アカウントの種類の変更」をクリックすると、下図のダイアログが表示されます。
アカウントの種類は「標準ユーザ」でOKです。そのままOKボタンを押してダイアログを閉じます。
「Backup and Sync from Google」用のアカウントを追加する手順は以上です。
次に進んでください。
2.「Backup and Sync from Google」設定
追加したWindowsアカウント(下図のUser B)でPCにログインし、「Backup and Sync from Google」を設定 (最大3アカウント) する手順をご説明します。
2-1. 追加したWindowsアカウントでPCにログインする
手順「1-2」で追加したWindowsアカウントでPCにログインしてください。
具体的には、スタートメニューをクリックし、追加したWindowsアカウントをクリック(赤枠)します。
2-2. 「Backup and Sync from Google」を設定する
追加したWindowsアカウントでPCにログインしたら、「Backup and Sync from Google」を設定します。
- スタートメニューを開き、「Backup and Sync from Google」をクリックします。
- 「Backup and Sync from Google」が起動しダイアログが表示されます。「使ってみる」を押します。
- 「Backup and Sync from Google」の「ステップ1」(Googleにログイン)に進みます。
メールアドレスか電話番号でログインします。 - 「Backup and Sync from Google」の「ステップ2」(バックアップ機能の設定)に進みます。
本記事ではバックアップ機能は使わないのでフォルダ選択(赤枠)のチェックは全て外します。他はデフォルトのまま「次へ」を押します。 - 「Backup and Sync from Google」の「ステップ3」(同期機能の設定)に進みます。
フォルダの場所はデフォルトでも構いませんが、変更する場合は「変更」(赤枠)を押して任意のフォルダを指定します。そして「開始」を押します。
「Backup and Sync from Google」のダイアログが閉じて、同期が開始されます。これでアカウントを1つ追加できました。 - 引き続き、タスクバーの雲のマークをクリックし、メニューから「新しいアカウントを追加」を選んで別のアカウントを設定します。
「Backup and Sync from Google」が起動しダイアログが表示されますので、2. に戻ってください。 - 最大3つのアカウントを設定したら、メニューに「新しいアカウントを追加」は表示されなくなります。
次に進んでください。
3.「Backup and Sync from Google」起動バッチ作成
いつものWindowsアカウント(下図のUser A)でPCにログインし、「Backup and Sync from Google」の起動バッチを作って実行する手順をご説明します。
3-2. 「Backup and Sync from Google」の起動バッチを作って実行する
- 次のような内容のバッチファイルを任意の場所に作成します。
runas /savecred /user:UserB "C:\Program Files\Google\Drive\googledrivesync.exe"
UserB
のところは、「1-2」で作成した「Backup and Sync from Google」用のWindowsアカウント名に置き換えてください。 - バッチファイルを実行します。
次のようなコマンドプロンプトのダイアログが表示されます。
「Backup and Sync from Google」用のWindowsアカウントのパスワードを入力してください。 - しばらくすると、タスクトレイが下図のようになります。
これは、「1-2」で作成した「Backup and Sync from Google」用のWindowsアカウントで「Backup and Sync from Google」が無事に起動し、「GoogleDrive」が3つ追加で同期している(もとの3つと併せて、合計6つが同期している)ことを示しています。 - 今後、ログイン時にバッチが自動実行されるのが便利だと思います。
そこで、バッチファイルのショートカットをスタートアップに入れておきましょう。
Windows 10のスタートアップの場所は、次のとおりです。C:\Users\%USERNAME%\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup
注意点
本記事でご紹介している方法について、注意点がありますのでご説明します。
注意点1: 増やしすぎは禁物
結論からしますと、アカウントの追加しすぎは控えた方がいいです。
なぜなら、Googleのリクエスト数の上限(下記参照)を超過する可能性があるためです。
support.google.com
私は本記事執筆次点では、6アカウントで使えています。
ご参考: そもそもGoogleアカウントに、1 つの電話番号で作成できるアカウント数に上限があるようです。(ただし上限数の明記はありません。 ) support.google.com |
注意点2: 追加アカウントはタスクトレイをクリックしてもホップアップが表示されない
通常、タスクトレイの「Backup and Sync from Google」のアイコンをクリックするとホップアップが表示されます。
しかし、「3-2.」の手順で作成したバッチにより起動した「Backup and Sync from Google」は、アイコンをクリックしてもホップアップが表示されませんでした。
ホップアップには残り容量の表示やメニュー項目があるので、ホップアップが表示されないと少し不便です。
私はホップアップが表示されない現象を回避できていないので、次のように運用でカバーしています。
- 残り容量については、同期フォルダの容量を時折確認する
- 時折、オンラインで「GoogleDrive」のゴミ箱をクリアする
- 追加アカウントのメニュー項目は使わないので影響なし
ちなみに、私の環境では「Backup and Sync from Google」のタスクトレイが不安定で、もともとホップアップが出なくなる問題がしばしばあります。
ですので、皆さんの環境で問題がなければ、この注意事項は無視して頂いて問題ありません。
まとめ
今回は、最大3アカウントまでのGoogleDriveを、より多くのアカウント (4アカウント以上) で同期させる方法をご紹介しました。
いかがでしたでしょうか?
手順は3ステップで、簡単に試せると思います。
ただし、増やしすぎは禁物なのが注意点です。
皆さんのお役にたてば幸いです。