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POチーム


昨日、2日目の Developer Summit 2021 もいくつかチェックしました。
アジャイル開発のセッションに「POチーム」なるものが登場し、とても新鮮でした。

「POチーム」の役割はアジャイル開発におけるスクラムチームの「PO」(プロダクト・オーナー)で構成されたチームのようでした。一般的には、「PO」はチームでなく1名とするのが定石で、スクラムガイドの記載がわかりやすいです。
https://www.scrumguides.org/docs/scrumguide/v2020/2020-Scrum-Guide-Japanese.pdf

1名にとする理由には言及がないようなのですが、確か、意思決定のブレを廃したり、スピード感といったものだったと思います。

セッションでは実際にこの体制で進めた事例が紹介されていました。「PO」を敢えてチームにした理由は特に触れていなかったようです。プロジェクトの特性に合わせてうまくカスタマイズしたのかもしれません。または、もともとITが専門でない方々の混成チームのようでしたので、あまり意識されず新しいアイディアがうまく適合した可能性もあると思います。

プロジェクトの特性のひとつに「本体+子会社での開発で、それぞれにそれぞれの立場で意思決定者がいる」という事情があり、これが「PO」をチーム体制にした要因として大きいように見えました。

そして「POチームで週次で意思決定する」という方法で、うまく回せたみたいでした。コミュニケーションを含めたプロジェクト管理が上手だったのだと思います。

ただ「週次」という点については、スプリントが2週間位なのが一般的なので、少し不安に(少ないのではと)思いました。これについては「イテレーションの期間を機能単位で変える」という工夫でうまく回したそうです。こうなると、広義の反復型開発やウォーターフォールとのハイブリットなのかもしれません。実際、現場ではいろんなハイブリットの仕方があるのが現状なので、今後のストックが増えた気がします。

Developer Summit 2021 では、異業種の取り組みや考え方、トレンドをチェックでき、とても有意義でした。